早朝の清水寺。そこには、「観光地」としての清水寺ではなく、「暮らし」としての清水寺がある。
午前6時5分。清水坂を登る。道中、行き交う方々と「おはようございます」の挨拶を交わす。おそらく、大半が地元の方々だ。
日中と違いまったくの静寂。五条通から清水坂、そして清水寺も、静寂だった。お店は閉まっており、修学旅行生もいない。
仁王門。拝観料をおさめる。あいにく本堂は工事中だ。
音羽の滝。写真には収めなかったが、ペットボトルに水を汲みながら談笑している方々の姿を見かけた。NHKで見た光景がここにある。
しばらくして、人のいない音羽の滝。長い柄杓が紫外線により殺菌処理されているようで、これを使って水が飲める。とてもやわらかく、わずかに甘いようにも感じる。気のせいかもしれない。
京都市内を朝日が照らす。清水寺はまだ暗い。
私は拝観料をおさめて入ったが、付近の住民の方々は、「ここから参拝できません」と表示のあるルートから入っていくようだった。ちょっと特別感がある。いや、むしろ我々観光客が「特別」なのかもしれなかった。なんとなく、暮らしを邪魔しているかもしれない、という後ろめたい感覚がした。
朝6時45分。清水寺の入口付近まで戻ると、観光客の姿が増えていた。15人ほどだろうか。
日中の清水寺の混雑に比べれば、閑散である。カメラを構えてしばらく待てば、無人の風景だって撮れる。
しかし、そこにはもう「暮らし」としての清水寺はなかった。朝のわずか30分あまりの出来事だった。
よみ | きよみずでら |
---|---|
お庭度 | ★★ 2 |
静寂度 | ★★★★★ 5 |
アクセス | 京都市バス 清水道バス停 または 五条坂バス停 徒歩10分 京阪電車 清水五条駅 徒歩25分 |
訪問 | 2019/05/23 |
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